「インスタだけで足りている」は、本当だと思います
2026.07.24READ 6 MIN
「うちはインスタで足りているので」。お店の方とお話ししていると、よく言われます。そして、たいていの場合それは本当です。写真が並んで、今日の様子が伝わって、コメントで予約まで来る。ホームページを作る理由が、いまのところ見当たらない。
なので、この記事は「SNSをやめてホームページにしましょう」という話ではありません。SNSだけだと困る場面が5つだけあるので、それが自分に当てはまるかを確かめてもらう、という話です。当てはまらなければ、まだ要りません。
SNSだけだと困る、5つの場面
どれも、うまく回っているときには気づきにくいことです。困るのは、いつもと違うことが起きたときだけです。
- 人づてに名前を聞いた人が、検索したとき。フォローしていない人は、まず店名を検索します。そこで公式の情報が出てこないと、口コミサイトの古い情報が代わりに読まれます
- 営業時間や場所を、誰かに教えるとき。「ここを見て」と1つのリンクを送れると早いのですが、投稿を遡ってもらうことになります
- 去年の内容を探したいとき。去年の料金表、去年の教室の日程。投稿は時系列なので、古いものほど探しにくくなります
- 細かい説明が必要なとき。料金の内訳、アレルギーの扱い、キャンセルのきまり。写真1枚と数行のキャプションには収まりません
- アカウントが一時的に見られなくなったとき。めったにないことですが、起きたときに何も残らないのは心細いです
ひとつも当てはまらないなら、いま作る必要はないと思います。
アカウントを持っていない人には、見えないことがあります
これは、お店の方が気づきにくいところです。ご自分はログインした状態で見ているので、いつでも全部見えます。
ところが、アカウントを持っていない人が同じページを開くと、ログインを求める画面が出て、そこから先に進めないことがあります。「あの店のインスタを見て」と言われて開いたのに、登録を求められてやめた、という経験のある方は少なくないと思います。
確かめる方法は簡単です。ふだん使っていないブラウザ(スマートフォンなら「シークレットモード」や「プライベートモード」)で、自分のお店のアカウントを開いてみてください。それが、SNSをやっていない人から見えている景色です。
年配の方に多い層のお店、贈りものを探している方が来るお店、家族で相談して決めるようなお店ほど、この層は無視できません。
流れていくものと、待っているもの
SNSの投稿は、流れていくものです。今日の投稿は今日いちばん見られて、明日には別の投稿の下になります。これは欠点ではなく、「今のお店の空気」を伝えるための仕組みです。
ホームページは逆で、動きません。同じ場所に、同じ内容が、見に来た人を待っています。今日調べても来月調べても、同じ入口にたどり着けます。
| 載せるもの | 向いている場所 | 理由 |
|---|---|---|
| 今日の焼き上がり、今日の空き | SNS | その日で役目が終わる情報だから |
| 季節の商品、イベントの告知 | SNS+ホームページ | 期間中は残しておきたいから |
| 料金、メニュー、コースの説明 | ホームページ | あとから何度も確かめられる必要があるから |
| 営業時間、休み、場所、駐車場 | ホームページ+Googleマップ | いちばん探される情報で、間違っていると実害が出るから |
| お店の考え方、作り方のこだわり | ホームページ | 長い文章が必要で、流れていくと読まれないから |
| 予約・問い合わせの方法 | ホームページ | 迷わせないよう、決まった場所に置いておきたいから |
SNSのプロフィール欄に書いておきたい6つ
ホームページを作らない場合でも、ここだけは整えておく価値があります。プロフィール欄は、SNSの中でいちばん「動かない場所」だからです。
◯◯です
営業時間はストーリーをご覧ください
予約はDMまで
初めて見た人には、何の店で、どこにあるのかが分かりません。
◯◯/自家製酵母のパン屋
さいたま市浦和区・◯◯駅から徒歩7分
10時〜18時/水曜休(売り切れ次第閉店)
ご予約はDMまたはお電話 000-0000-0000
▼くわしくはこちら(リンク)
6つ入れても4行に収まります。
入れておきたいのは、店名/何のお店か/場所(駅か地域名)/営業時間か定休日/予約の方法/リンク、の6つです。「ストーリーをご覧ください」は、そのストーリーが消えたあとに来た人には何も伝えません。
両方ある場合の、行き来のさせ方
両方あるなら、行き来できる形にしておくと、それぞれの弱点を補い合えます。
- ホームページのトップから、SNSの最新の様子が見えるようにする(今の空気は、SNSのほうが伝わります)
- SNSのプロフィールのリンクから、営業時間・料金・予約にたどり着けるようにする
- Googleマップのお店の情報に、ホームページのリンクを登録しておく
ひとつだけ注意があります。SNSの投稿をホームページに埋め込んで表示する場合、その表示は各SNSの仕組みに左右されます。仕様が変わって表示が止まることもあるので、営業時間のような大事な情報は、埋め込みに頼らずホームページ側にも文字で書いておいてください。
よくある質問
回っているお店は実際にあります。ただ、アカウントを持っていない人に見えない場合があること、過去の投稿が探しにくいこと、料金の細かい説明が載せにくいことは、あらかじめ知っておいたほうがいいと思います。
まだどちらもない場合は、SNSのほうが先で構いません。反応が返ってくるまでが早いからです。ホームページは、SNSで興味を持った方の受け皿として後から作っても間に合います。
店名、何のお店か、場所(最寄り駅か地域名)、営業時間か定休日、予約の方法、リンク。この6つが入っていれば、初めて見た人が次に何をすればいいか分かります。
やめないほうがいいと思います。今日の様子を届けられるのはSNSの強みで、ホームページには代わりができません。役割が違うので、両方あって行き来できる形がいちばん働きます。
できます。ただ、表示の仕組みは各SNSの仕様に左右されるので、埋め込みが止まっても困らないように、営業時間などの大事な情報はホームページ側にも文字で書いておくことをおすすめします。
SNSだけで十分に回っているお店に、こちらから何かをおすすめすることはありません。上の5つの場面に思い当たるものがないなら、それはまだ必要ないということだと思います。思い当たるものがあれば、まずはプロフィール欄の6項目から手をつけてみてください。それだけで済むこともあります。
あなたのお店で、試してみませんか。
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